日中戦争から太平洋戦争期 にかけて「絵筆(彩管)で国に報いる(報国)」という意味のスローガン「彩管報国」のもと、多くの画家たちは、それまで扱ってこなかった戦争や国威発揚をテーマとした絵を描き始めます。更には、従軍画家として戦地に赴く人もいました。
絵葉書には大作の戦争画のほかに、戦地で描かれたスケッチや水彩画が数多く採用されています。展覧会用の油彩画とは異なり、普段の兵士の姿や異国の風景、戦地や国内の日常の風物などをモチーフとした小作品には、画家たちの自由な目線が感じられます。
今に残る絵葉書からは、いかに多くの画家たちが軍事郵便絵葉書の原画提供に協力していたかが分かります。戦闘の場面だけではなく、様々な発想で描くこともまた彼らにとっての「彩管報国」だったのです。今回の展示から、絵葉書の小さな画面に光る画家たちの矜持をご覧ください。
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日 時 | 2022年7月5日(火)~10月16日(日) ※ 8月29日(月)に一部展示替えを行います。 9:30~17:30 (入館は17:00まで) 休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日) および8月28日(日)。 ただし8月15日(月)は開館。 |
会 場 | 平和祈念展示資料館 企画展示コーナー |
関連イベント
講演会「日本の戦争画 1937-1945」
企画展で展示されている絵葉書の画家たちが、戦時下でどのように活動したかを解き明かします。
日時:2022年9月4日(日)14:00~15:30
場所:平和祈念展示資料館 ビデオシアター
定員:48名
講師:河田 明久(千葉工業大学教授)
※当日12:00から座席指定の整理券を配布します。
※立ち見はお断りいたします。
※新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、中止となる場合がございます。