戦後強制抑留者(シベリア抑留者)の労苦を伝えるため、舞鶴引揚記念館(京都府・舞鶴市)所蔵のユネスコ世界記憶遺産登録資料を平和祈念展示資料館で展示します。

今から約75年前、第二次世界大戦が終結しました。日本国内ではGHQ による占領統治が始まる一方で、旧満州(現・中国東北部)などにいた軍人・軍属を中心とする約57万5千人もの人々が、ソ連の各地へ強制的に連行され、重労働を強いられました。
極寒の中での重労働に加え、乏しい食料事情と劣悪な衛生環境の中で約5万5千人の人びとが犠牲となりました。
残された資料からは、つらく苦しい抑留生活だけではなく、人間らしく生きようとする姿も垣間みることができます。
今回の特別企画展では、2015年にユネスコ世界記憶遺産(世界の記憶)に登録された570点の資料のうち、代表的なものをご紹介します。
生還の希望を失わなかった人々と、帰りを待ちわびた人々や温かく迎えた舞鶴市民の記録をご覧ください。

◆チラシPDF版は こちら

日 時令和2年11月17日(火)~11月29日(日)
9:30~17:30(入館は17:00まで)
※24日(火)は休館
会 場平和祈念展示資料館 企画展示コーナー
主 催平和祈念展示資料館、舞鶴引揚記念館

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■映像コンテンツ配信■

平和祈念展示資料館と舞鶴引揚記念館が共同で制作した映像コンテンツを資料館公式YouTubeチャンネルにて配信中です。
平和祈念展示資料館、舞鶴引揚記念館 共同企画映像作品 戦後75年「私たちが伝える記憶 シベリア抑留をたどって」



白樺日誌
シベリア抑留中に紙の代わりに白樺の皮を使い、空き缶で作ったペンと煤を水に溶かしたインクで抑留生活の想いを和歌にしたためたもの。
息子・新二氏へあてた葉書
岸壁の母のモデルである端野いせ氏が戦地から帰らぬ息子・新二氏の無事の帰還を信じ、引揚援護局に託した葉書。
手作りのメモ帳
抑留中にセメントの袋を切って作ったメモ帳。
収容所での所持品検査で見つからないようにとても小さく作られている。
スケッチブック
抑留中にソ連側から渡されたスケッチブックと絵具を使い、描いたもの。奇跡的に日本に持ち帰ることができた。

平和祈念展示資料館 (総務省委託)