第二次世界大戦が終結したにもかかわらず、60万人近くの軍人を中心とする人々が、強制的にシベリアやモンゴルなど酷寒の地に連れて行かれ、収容所に入れられ、過酷な労働と、乏しい食糧、劣悪な環境の中で何年も過ごさざるを得ませんでした。そうした中で、6万人近くの人が亡くなっていきました。
シベリアからの帰国時には、文字を書いたものは没収され、メモさえも持ち帰ることは許されませんでした。そうして帰国した人々の中には、抑留の事実を後世に伝えるために、あるいは亡くなった戦友への鎮魂として、記憶に残した収容所の日々を絵に描く人もいました。
本絵画展では、様々な作者が描いた収容所の様子や、労働、食事など抑留者の体験に裏打ちされた事実を、主題別に展示します。

日 時平成28年10月4日(火)~10月10日(月・祝)
10:00~19:00
会 場九段生涯学習館 2階 九段ギャラリー
東京都千代田区九段南1-5-10 ‎
入場料無料
協 力昭和館/しょうけい館

■■ギャラリートーク■■
学芸員が、展示の見どころや作品にまつわるエピソードを紹介します。
日時:10月8日(土)  14:00~(約30分)

■■昭和館・しょうけい館との連携企画■■
今回の特別展示に合わせて、同じ九段下エリアにある昭和館・しょうけい館で関連した企画を行います。
昭和館ではシベリア抑留体験者の帰国に関するニュース映画などのほか、体験者の手記や画文集などを公開します。しょうけい館では抑留中の労働で受けた怪我や発症した病気などに関する証言映像の上映のほか、体験者の関連図書を紹介します。

昭和館の情報はこちら
しょうけい館の情報はこちら

小澤耕一郎《 戦いは終って》
佐藤清《収容所の冬景色》
小野文雄《作業に行く》
早田貫一《バーム鉄道建設》
平和祈念展示資料館 (総務省委託)